「最近、愛犬が夜中に何度も起きてしまう」「落ち着きがなく、ぐっすり眠れていないようだ」——老犬の様子にそんな変化が見られると、飼い主として不安になりますよね。実は、死期が近づいた犬が眠れなくなるのには、いくつかの理由があります。
この記事では、犬が寝なくなる原因と、飼い主ができるケアについて解説します。愛犬との大切な時間を穏やかに過ごすためのヒントとして、ぜひ参考にしてください。
死期が近い犬が「寝ない」原因とは
最期が近づくと、犬の身体や心にはさまざまな変化が起こります。それが原因で、以前のように眠れなくなることがあります。なぜ眠れないのかを理解することが、適切なケアへの第一歩です。
身体の痛みや不調
老犬は関節炎や内臓疾患、がんなどを抱えていることが少なくありません。身体に痛みがあると、横になっても楽な姿勢が見つからず、何度も体勢を変えようとします。その結果、落ち着いて眠ることができなくなるのです。痛みのサインとしては、触ると嫌がる、特定の姿勢を避けるなどの様子が見られることがあります。
不安や心細さ
犬は自分の体調の変化を敏感に感じ取ります。「いつもと違う」という感覚が、犬自身の不安につながることがあるのです。特に夜間は周囲が静かになり、暗くなることで心細さが増し、落ち着いて眠れなくなるケースが少なくありません。飼い主の気配が感じられないと、さらに不安が強まることもあります。
認知症による昼夜の逆転
高齢犬では、認知機能の低下によって睡眠リズムが乱れることがあります。昼間にぐっすり眠り、夜になると起きて徘徊したり、夜鳴きをしたりするのが典型的な症状です。これは犬の意思ではなく、脳の機能低下によるものなので、叱らずに対応することが大切です。
呼吸のしづらさ
心臓や肺の機能が低下すると、横になったときに息苦しさを感じることがあります。そのため、横になることを避け、座ったままや伏せの姿勢でうとうとすることも。呼吸が荒い、口を開けて呼吸しているなどの様子が見られたら、呼吸に問題を抱えている可能性があります。
飼い主のそばにいたい気持ち
最期が近づくと、飼い主のそばにいたいという気持ちが強くなる犬もいます。眠ることよりも、大好きな飼い主の気配を感じていたい。そんな思いから、あえて起きていることもあるかもしれません。これは愛情の表れともいえる行動です。
眠れない愛犬に、飼い主ができる5つのこと
眠れない原因を完全に取り除くことは難しくても、愛犬が少しでも安心して過ごせるようにサポートすることはできます。無理に眠らせようとするのではなく、穏やかな環境を整えてあげましょう。
静かで落ち着ける場所を用意する
テレビや話し声などの生活音を抑え、薄暗く静かな空間をつくりましょう。愛犬が安心できる場所に、柔らかいベッドやクッションを用意してあげてください。床が硬いと身体に負担がかかるため、体圧を分散できる寝床がおすすめです。愛犬が自分から行きたがる場所を尊重することも大切です。
室温と寝床の温度を調整する
老犬は体温調節が難しくなるため、室温の管理が重要です。暑すぎても寒すぎても不快感の原因になります。冬場は毛布やペット用ヒーターで温かさを保ち、夏場はエアコンで涼しくしつつ、直接風が当たらないよう配慮しましょう。愛犬の様子を見ながら、快適な温度を探ってあげてください。
そばに寄り添い、やさしく声をかける
飼い主の存在は、愛犬にとって何よりの安心材料です。そばに寄り添い、名前を呼んだり、ゆっくりと体をなでたりしてあげましょう。大きな声や急な動きは避け、穏やかに接することがポイントです。「大丈夫だよ」「いい子だね」など、やさしい言葉をかけ続けてあげてください。
水分補給をサポートする
自力で水を飲むことが難しくなった場合は、飼い主がサポートしてあげましょう。スポイトやシリンジで少量ずつ口に含ませたり、濡らしたガーゼで唇や舌を湿らせたりする方法があります。脱水は不快感や体調悪化の原因になるため、無理のない範囲で水分補給を手助けしてあげてください。
動物病院に相談する
以下のような様子が見られたら、早めにかかりつけの動物病院に相談しましょう。
- 呼吸が荒く、苦しそうにしている
- 激しい痙攣を起こしている
- 強い痛みがあるように見える
- 何日も水分や食事をとれていない
緩和ケアで痛みを和らげる治療を受けられる場合もあります。夜間や休日に対応できる病院を事前に調べておくと、いざというときに慌てずに済みます。
愛犬との最期の時間をどう過ごすか考えておく
つらいことですが、愛犬との別れはいつか必ず訪れます。そのときに後悔しないためにも、看取り方や供養について、家族で話し合っておくことをおすすめします。
自宅で看取るか、病院に任せるか

看取りの方法には、大きく分けて「自宅で看取る」「病院で看取る」の2つがあります。
自宅で看取る場合は、最期の瞬間に立ち会いやすく、愛犬も住み慣れた場所で安心して過ごせます。一方で、医療的なサポートは限られます。病院で看取る場合は、最後まで治療を続けられますが、タイミングによっては立ち会えないこともあります。
どちらが正解ということはありません。家族の状況や愛犬の状態に合わせて、納得できる方法を選んでください。
亡くなった後の供養について
愛犬が亡くなったら、まず楽な姿勢に整えてあげましょう。死後硬直は数時間で始まるため、早めに手足を自然な形にしてあげることが大切です。その後、ペット火葬や葬儀の手配が必要になります。
突然の別れで慌てないためにも、事前にペット葬儀社を調べておくと安心です。SEE YOU AGAINでは、24時間365日ご相談を受け付けており、ご自宅での訪問火葬にも対応しています。大切な愛犬を、心を込めてお見送りするお手伝いをいたします。
まとめ|眠れない夜も、そばにいることが一番の支えに
犬が死ぬ前に寝なくなるのは、身体の痛みや不安、呼吸のしづらさなど、さまざまな原因が考えられます。原因を理解し、静かな環境を整えたり、温度を調整したりと、できる範囲でケアしてあげましょう。
何より、大好きな飼い主がそばにいて声をかけてくれることが、愛犬にとって最大の安心となります。眠れない夜が続いても、寄り添い、やさしく声をかけてあげてください。最期の時間を後悔なく過ごすために、看取りやその後の供養についても少しずつ心の準備を始めていきましょう。

