ペットロスを支える行動|残ったキャットフードを保護猫に寄付するという選択

保護猫団体への寄付

大切な愛猫が旅立った後、残されたキャットフードやおもちゃを見るたびに楽しかった日々の思い出が蘇り、「もう使ってもらえない」という現実に胸が締め付けられる飼い主様は大勢いらっしゃいます。また、残されたキャットフードをどのように扱えばよいのかと、複雑な気持ちを抱える方も少なくありません。

この記事では、思い出の残るキャットフードをただ処分するのではなく、行き場のない保護猫たちへの「贈り物」として未来へつなぐ方法についてご紹介します。

目次

愛猫の「ありがとう」を他の命へ。寄付がもたらす心の癒し

愛猫が残してくれたキャットフードは、飼い主様からの愛情の証です。それは同時に、天国へと旅立った愛猫からの「たくさんのご飯をありがとう。もう心配しないでね」という最後のメッセージかもしれません。その温かい愛情を、今まさにそれを必要としている保護猫たちへ届けることは、愛猫への何よりの供養となるでしょう。

現在、多くの保護猫団体や施設では、保護する猫たちのための食料が常に不足している状況です。

残されたキャットフードを寄付することは、単なる不用品の処分ではありません。それは、愛猫が生きた証と、飼い主様の深い愛情を未来へつなぐ尊い行為です。愛猫がくれた「ありがとう」の気持ちを、他の命への優しさとして循環させることが、ペットロスで空っぽになった心に、そっと温かい光を灯してくれるかもしれません。

愛猫の贈り物が届く場所。寄付を受け付けている施設の種類

キャットフードの寄付を歓迎してくれる保護施設には、以下のような種類があります。

保護猫団体(NPO法人など)

保護猫団体は、行き場を失った猫を保護し、健康管理や新しい家族を探す活動を専門に行う非営利団体です。全国に数百の団体があり、それぞれが独自の方法で猫たちの命を守る活動を続けています。

お住まいの地域で活動している団体を探す際は、「地域名 保護猫団体 寄付」などのキーワードで検索してみてください。東京での一例になります。

団体名受付問合せ手段問合せ先
NPO法人 東京キャットガーディアン郵送
持込み(16~18時)
電話(080-4087-1450)
お問い合わせフォーム
https://tokyocatguardian.org/faq/shien/
アニマルフードサポート八王子活動拠点で受入(要問合せ)お問い合わせフォームhttps://anisapo802.jimdofree.com/

保護猫カフェ

保護猫カフェは、保護された猫たちが暮らしながら、来店者との触れ合いを通じて新しい家族を見つける場所です。カフェという親しみやすい形態で、保護猫と人をつなぐ架け橋の役割を果たしています。

多くの保護猫カフェでは、店舗に直接キャットフードを持ち込むことができます。そこで暮らす猫たちの様子を実際に見ることで、愛猫を失った悲しみも、少しずつ癒やされていくかもしれません。

動物愛護センター(公的施設)

動物愛護センターは、都道府県や政令指定都市などの自治体が運営する、公的な動物保護施設です。保護された動物の飼養管理や譲渡活動のほか、動物愛護の普及啓発活動も行っています。

透明性の高い公的機関であるため、安心して寄付したい方にとって最適な選択肢といえるでしょう。

寄付で想いを届けるための3つのステップ

キャットフードの寄付は決して難しいことではありません。愛猫の想いをしっかり届けるために、以下の3つのステップで進めてみましょう。

STEP
寄付先を探し、募集内容を確認する

まずは、支援したいと思える団体や施設をインターネットなどで探してみましょう。

寄付先が決まったら、その施設の公式サイトやSNSを必ず確認してください。現在も寄付を受け付けているか、そして「子猫用ミルク」「成猫用ドライフード」「療法食」など、具体的にどんな種類のキャットフードを必要としているかを確認することが重要です。

なお、団体によってはキャットフードのメーカーを指定している場合もあります。

STEP
寄付するキャットフードを準備する

寄付するキャットフードが「未開封」で、「賞味期限内」であることを必ずご確認ください。これは、猫たちの健康を守るために欠かせない大切な配慮です。

もし、キャットフード以外にも使わなくなった猫砂やペットシーツ、おもちゃなどがあれば、それらも寄付できるかを確認し、一緒に準備するとよいでしょう。

STEP
指定された方法で届ける

寄付の方法は、主に「郵送」と「直接持ち込み」の2つです。

郵送の場合は、送料を自己負担(元払い)で送るのがマナーです。直接持ち込む場合は、団体のスタッフも他の業務で忙しいことが多いため、必ず事前に受付時間を確認し、アポイントを取ってから訪問しましょう。

キャットフードを梱包して送付するイメージ

感謝の気持ちで受け取ってもらうために。寄付で心がけたい大切なこと

愛猫からの贈り物を、保護猫たちに気持ちよく受け取ってもらうために、いくつか大切な心遣いがあります。

未開封のキャットフードを贈る

開封済みのキャットフードは、空気に触れて品質が劣化(酸化)したり、湿気てしまったりと、衛生面でのリスクがあります。それを食べてお腹を壊してしまう猫がいる可能性もあります。

保護されている猫たちの健康を守るためにも、寄付は未開封のものに限る、というのが最も重要なルールです。

賞味期限を確認する

私たち人間と同じように、猫たちにも安全なご飯を届ける必要があります。賞味期限が切れたキャットフードは、施設側で処分する手間や費用がかかり、かえって負担となってしまう場合があります。

寄付する前には必ず賞味期限を確認し、できれば期限までに十分な余裕があるものを贈りましょう。

キャットフード以外の寄付品について

多くの施設では、キャットフード以外にも猫砂、ペットシーツ、タオル、おもちゃといった消耗品や猫用品を常に必要としています。もしご自宅で使わずに眠っているものがあれば、ぜひ寄付を検討してみてください。

ただし、これもキャットフードと同様に、自己判断で送るのではなく、事前に施設の公式サイトなどで「現在必要としているものリスト」を確認してから送ることが大切です。

まとめ|寄付は「猫への愛を未来につなぐ」行動

愛猫が残してくれたキャットフードを寄付することは、行き場のない猫たちの命を救う支援になるだけでなく、飼い主様自身の心のケアにもつながります。

愛猫を亡くした深い悲しみは、すぐに癒えるものではありません。しかし、愛猫がつないでくれた「命のバトン」を他の猫へ手渡すことで、心にぽっかりと空いた穴にも、少しずつ温かい光が差し込んでくるのを感じられるかもしれません。

寄付という小さな一歩が、愛猫への変わらぬ愛を未来へとつなぎ、飼い主様のこれからの日々を支える力になることを、心より願っています。

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この記事を書いた人

ペット火葬・出張火葬専門シーユーアゲイン編集部です。大切な家族であるペットに最後にしてあげられる火葬、葬儀について情報発信していきます。残念ながら死は誰にも訪れます。突然訪れることもあります。最後の最後に後悔しないよう「今できること」を一緒に考えていければと思います。

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